2012年11月11日日曜日

11/9 勉強会:高齢者労働移動受入企業助成金について ほか



1.【法人税】 販売店従業員への報奨金と交際費

■自社製品の販売店に販促の目的で支払う
 販売奨励金(売上割戻し)の取扱い。
・販売店(会社)への支払い         ⇒ 販促費として損金算入
・営業マン(従業員)への直接支払  ⇒  交際費として加算/流出

■営業マンに渡したい場合の対策
・営業マンへ支払って貰うことをお願いした上で、販売店に対して支払う。
(営業マンへの支給時に販売店では給与として源泉徴収が必要。)

※営業マンへ直接支払う場合にも損金算入を認める特例
 (措通61の4(1)-14) があるが、適用場面は限定的。

【消費税】DPC対象病院から分配される診療報酬について

■DPC制度とは
特定の病院に導入された新しい診療報酬制度

<イメージ>
従前の診療報酬⇒「出来高報酬」
DPCによる診療報酬⇒「定額報酬」

■特徴
A病院に入院中であってもB病院で治療を受けることができる。
精算はすべてA病院を通じて行う。A病院は社会保険団体から
報酬を受け取り、B病院はA病院から報酬を受け取る。

B病院が受け取る報酬は非課税(社会保険診療扱い)となる。

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3.ケイマン諸島

・ケイマン諸島でのBig4の密度が米国のそれと比較して100倍ほど

・タックスヘイブンが野放しにされえいるのは、
  銀行やBig4がロビー活動を行い多額の金を政治家につぎ込み、
  法律や規則の不透明化を行なっているため。
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4.不服申立て・訴訟

・調査結果に不服がある場合について
 ①先ず国税不服審判所へ不服申立てをする
  (国税通則法第115条第1項)。
 ②その後裁判所へ訴訟の提起をする。

■留意点
・修正申告を提出した後の場合
→修正申告をした内容については不服申立ては出来ないが、
 修正申告に伴う加算税については不服申立てが出来る
 (修正申告とは別個の賦課決定処分のため)。

5.再生可能エネルギー固定価格買取制度の減免申請における留意点

・減免措置を受けられる会社
 ①電力多消費の事業所で国の要件に該当する会社
 ②東日本大震災で被災した会社

■留意点
 申請書類の中に公認会計士または税理士による確認書類があるが
 申請書類の一部(売上高等の確からしさ)の証明にとどまるもの
 で申請を保証するものではない。

6.債権差押命令申立てにおける預金債権の特定

・預金債権を差し押さえる場合
 以下の債権を特定できる事項を明らかにする必要がある。
 ①金融機関及びその支店の特定
 ②先行する差押え等の有無
 ③預貯金の種類
 ④口座番号の順序による順位づけ

→複数の店舗に預金債権があるときは
 その取扱店舗を限定することなく支店番号の若い順序に
 よる順位づけをすることができる(全店一括順位付け方式)。

7.税務調査手続等の改正について(平成25年1月1日以後から)

①概要
  ①原則として事前通知を行うこととされた
   ※法令上では反面調査は対象外だが、
    運用上は原則事前通知を行うとしている
  
  ②質問検査権に関する規定が整備された
   Ex.帳簿書類等の提示提出を要求する権限や、
     提出物件の留置き規定が新設
     →強制的権限が与えられたわけではない為、
     社会通念上相当な限度を超えると
     考えられる場合はその旨を主張し説明を求めるべき

   Ex.手続通達で以下のように明記された。
     「調査は~社会通念上相当と認められる範囲内で、
     納税者の理解と協力を得て行うもの」
    →税務職員の強引な立入り、
      プライバシーを侵害するような調査行為は
      違法と評価される可能性が高い
 
  ③調査終了時の手続が定められた
   Ex.更生決定をすべきと認められない場合は、
     非違がない旨の書面を通知するものとされた
  
   Ex.更生決定をすべきと認められる場合は、
     調査結果の内容(金額、理由)を説明するものとされた
    (運用上は口頭で)

8.組織再編におけるDESの活用方法

ケース:債務超過(超過分に有利子負債)にある会社の買収
    (現在の株主が貸付を行っている場合)

過剰な有利子負債を承継せずに買収する方法
→貸付金をDESにより株式に振替た上で株式を無償売却

例)債務超過△40の場合

(債務者側)
〇DES実行時    有利子負債 40 / 債務消滅益 40

(債権者側)
〇DESによる取得  株式       0 / 債権    40
                  債権消滅損  40

〇株式の無償譲渡  株式売却損  0 / 株式         40

9.やってはいけないM&A

(1)目的が曖昧なまま進む
 ・初期段階での「M&Aの目的」「戦略的適合性」の議論不足
 →実務的な話が始まると「適合するかどうか」の議論に戻りにくい
 →費やした時間、費用がもったいなくなる
 →他部署の案件だと口出しできない
 →やり遂げることが目的になってしまう

(2)M&A後の体制を想定できない
 ・昔 :「DD=対象会社のアラ探し」
 ・最近:「M&A後の施策、体制をDD期間に検証」
 →どうしたらシナジー効果を早急に実現できるか

(3)シナジー効果創出を相手頼みにする 
 ・「誰の努力、協力が必要なのか?」
 ・「シナジー効果は誰のPLに影響するのか?」
 →対象会社任せではシナジー効果は期待できない

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【助成金について】


10.高齢者労働移動受入企業助成金

定年を控えた高齢者を、失業期間なしで雇い入れたときにもらえる助成金

要件:
①ハローワーク経由で雇い入れ
②該当労働者の賃金台帳等の整備
③雇い入れから6ヶ月~1年の間に申請(この間に継続雇用していること。)

もらえる金額
①短期労働者の場合:40万円
②短期労働者以外の場合:70万円


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