2019年8月22日木曜日

8/9 勉強会:無形資産の取得原価等 他

1.中小企業経営強化税制における経営力向上計画の期間延長は?

■中小企業経営強化税制とは
・「経営力向上計画」に基づく設備投資について、即時償却又は7%の税額控除を認めるもの。
・「経営力向上計画」は主務大臣の認定を受ける必要がある。
・「経営力向上計画」の実施期間は3年~5年。

■追加で支援措置を受けたい場合は計画変更申請に注意が必要
・計画の実施期間終了前に設備の取得と計画変更の申請を行い、認定を受ければ問題なし。
・計画の実施期間終了前に設備の取得と計画変更の申請を行い、認定が実施期間終了後になる場合は、
 計画変更時に実施期期間も延長する必要がある。
・計画の実施期間終了前に設備の取得は行ったが、計画変更の申請が実施期間終了後になった場合は、
新規申請が改めて必要。




2.一定期間災害保障重視型定期の販売再開

■結論
・上記定期保険の販売再開も、節税メリットは見出しにくい

■通達
・損金算入額:最高解約返戻率の10%相当とする旨が公表

■数値例
・年間保険料1,000万円、ピークの解約返戻率80%のケース
・損金算入可能額:1,000万円×80%×10%=80万円







3.当局、質問応答記録書で臨場感・迫真性を追求

調査担当者が納税者等の回答内容を文書の形で確保・証拠化する方法として、質問応答記録書の作成、調査報告書(納税者等が非協力などの理由で記録書の証拠化が不可能な場合又は記録書を作成までは要しない内容である場合)を作成。

■質問応答記録書の作成上の留意点
⇒あいまいな表現はしない
⇒臨場感、迫真性のある供述を引き出す
⇒時制を明確にする
⇒客観的事実と主観的認識を併せて録取し、両者を明確に分けて押さえておくこと。
⇒納税者の行為・行動について、動機、背景、目的、具体的な理由をできる限り詳細に記載する。





4.自動販売機の販売手数料は標準税率

・飲料メーカー等が自販機設置事業者に支払う販売手数料は、自動販売機の設置等に係る対価であり「役務の提供」に該当する。
⇒「役務の提供」に係るので標準税率
・卸売事業者が支払うセンターフィーも物流センター使用等に係る対価に該当する。
⇒「役務の提供」に係るので標準税率






5.自動販売機の販売手数料は標準税率

■結論
自動販売機の販売手数料やセンターフィーは自動販売機の設置等の対価であり、
役務の提供であるため、標準税率が適用される。




6.裁決例より マンション管理組合の共通経費

■概要
マンション管理組合Aは屋上供用部分を携帯基地局として賃貸し
賃貸収入を得ている(収益事業)

この収益事業に関連する経費として、マンション全体で
・管理会社へ支払う管理委託費
・設備点検費
・火災保険料
を支払っているが、これらは経費として損金算入できるか、また損金算入できる場合の
按分方法はどうなるか?

■経費性について(審判所裁決)
いずれもマンションの維持管理に必要なものであり、もって屋上賃貸収入との合理的な
関連性が認められるため損金算入可

■按分方法(審判所明示)
・管理会社へ支払う管理委託費:管理員の従事時間に占める屋上供用部分の点検にかかる時間割合
・設備点検費:マンション賃貸収入に占める屋上部分の賃貸収入割合
・火災保険料:建物全体の面積に占める屋上の面積割合





7.勘定科目内訳明細書のCSV形式のフォームを公表

国税庁は2019年4月以後終了事業年度分の新たな「勘定科目内訳明細書」の明細部分を公表。
・売掛金等の内訳書につき記載方法の簡素化
・CSV形式による提出も可

■勘定科目コード
・国税庁指定のコードを使用すること
・同じ勘定科目でも業種ごとで異なる
・9桁の番号
・以下3項目を記載してcsv化
使用する勘定科目名、勘定科目コード、金額

最終版は来年2月に発表されるとのこと







8.KAMの金額の単位は任意

・KAMの金額の単位は任意
 ⇒ 財務諸表の作成にあたって使用している金額単位であることを求めるおmのではない
 ⇒ 連結財務諸表は百万円単位、KAMは億円単位で記載、も可。

・収益認識基準と重要な会計方針の注記
 ⇒ どこまで注記するか、ASBJが検討中。
 ⇒ 案1「収益を認識する通常の時点」のみ注記する
 ⇒ 案2 案1に加えて「履行義務の識別が一時点か一定期間か」も注記する





収益認識会計基準の開示等を議論

・7/29開催の企業会計基準委員会では、以下が議論された。

【収益認識会計基準】
①注記事項・・・重要な会計方針の注記との関係
②表示の検討・・・顧客との契約から生じた収益の表示科目
③注記事項の検討・・・契約高(契約資産および契約負債の残高等)に係る開示
④表示の検討・・・顧客との契約から生じる債権または契約資産に係る減損処理
⑤表示の検討・・・収益と金融要素の影響(受取利息または支払利息)の区分表示
⑥収益認識会計基準に係る注記に関する設例

【金融商品会計基準】
・2018年8月、11月末期限で同基準の改正に関する意見を募集した。
⇒基準の改正を支持する声が多く、2019年1月から改正に向けた検討が開始。
⇒「金融資産の減損」の改正の優先順位は高く、「ヘッジ会計」は低い。





10.第1章 データM&Aにおけるストラクチャー検討上の留意点

・他の企業からデータのみを取得するのではなく、データが蓄積された企業自体を取得する動きが増加
・どのような法規制が適用されうるかを主としてデータ関連規制(※)に照らして検討する必要あり
※個人情報保護法・GDPR(EU一般データ保護規則)、競争法、FIRRMA(米国リスク審査現代化法)等
■個人情報保護法・GDPRは、特に検討が必要
・法規制によって、買主がデータを取得できなくなる、取得したデータが利用できなくなることもある
⇒データM&Aの目的そのものに関わる
・個人データが第三者提供される場合、原則として本人の同意が必要
 ただし例外があり、当該ストラクチャーを検討することが重要
⇒合併、会社分割、事業譲渡等による「事業の承継」の場合=本人の同意不要
・GDPRによって取扱いが適法とされる6項目のいずれかに該当する必要あり




11.データ・デューデリジェンスの概要とチェックポイント

■データDDの流れ
・データマッピング、適用法規制の特定を行った後、Fit&Gap、データ関連契約レビュー、リスク評価とセキリティ施策評価を並行して実施する。

■各実施事項について
・データマッピング
→保有データとデータフローを把握するために、データの棚卸しを行う。
→データ利活用の態様を正確かつ網羅的に把握する必要がある。
・適用法規制の特定
→データマッピング結果に基づき、各データに関連する法規制を特定する。
→各国法規制に照らし、網羅的に特定する必要がある。
・FitT&Gapの実施
→関連する法規制を洗い出したうえで、法規制の要求事項と対象会社の原状の体制との差分比較を実施する。
→差分発見と同時に、コンプライアンス対応プランを検討することが必要である。
・データ関連契約レビューの実施
→データ取得元および提供先とのデータ関連契約のレビューを行い、データ利活用の継続を妨げる条項の有無を検証する必要がある。
・リスク評価とセキリティ施策評価の実施
→保有データ毎に適切なレベルのセキリティ施策を実施しているかを検証する。
→誤ったリスク認識に基づき、不適切なセキリティ施策を実施していないかを確認し、セキリティインシデントの発生により、想定外の損失を被る可能性を検証する必要がある。





12.M&A実施にあたって、法務DD、プレ・クロージング段階の情報のやり取りに係る留意点

■プレ・クロージング段階で個人情報のやり取りを行う場合
・個人情報保護法とGDPR(一般データ保護規則)に違反しないように契約の締結等が求められる

■個人情報保護法との関係
・個人情報のやり取りは、原則、本人の同意を得なければならないが、事業の承継のためのデータ提供については、交渉段階についても本人の同意は不要であると解されている。
⇒データ利用目的・取扱方法、漏洩等が発生した場合の措置、事業承継の交渉が不調となった場合の措置等が盛り込まれたNDA締結が求められる点に留意。

■GDPRとの関係
・適法化する根拠が必要。
・実務上は、正当な利益の目的のために必要な場合と整理されることが多い。
・正当な利益のための取り扱いとして整理するためには、取扱い個人データの範囲を必要最小限に限定しつつ、対象会社と買主との間で上記のようなNDA締結が求められる点に留意。
・個人情報の提供が個人データ第三国移転に該当する場合、十分性認定がない限り、SDPC(標準データ保護条項)の締結が求められる点に留意。




13.カブドットコム証券上場廃止

・東証は29日付で上場廃止にすると発表した。
・8日から28日まで整理銘柄に指定する。
・カブドットコム証券が8日開いた臨時株主総会で、一部を除く株主の保有株数が1株に満たない端数になる形で株式併合する議案が可決されたため。



14.無形資産の取得原価等

・取得原価
個別の取得=購入価格+附随費用(輸入関税、設置コスト等)
企業結合による取得=企業結合日時点の公正価値
自己創設=開発局面の支出のうち、一定の要件を満たすもの

・評価モデル
原価モデル=取得原価 – 償却累計額 = 帳簿価額
再評価モデル=再評価日現在の公正価値 - 償却累計額 =帳簿価額
→日本では原価モデルのみが認められている
→再評価モデルは無形資産を取引する活発な市場の存在が前提となり、当該モデルを適用できる場合はいずれかを選択適用

・償却or減損
耐用年数を確定できる場合は償却資産(毎期償却)、できない場合は非償却資産(毎期減損テスト)に該当
→のれんは耐用年数を確定できないことから、非償却資産に該当し、減損テストを実施する必要ある

・償却方法
経済的便益の消費パターンに応じて決定
信頼性をもって決定できる=定率法等の消費パターンを反映する償却方法
信頼性をもって決定できない=定額法
→見積に該当するため毎期見直しが必要。





15.旧税率と軽減税率の適用関係

旧税率を適用する経過措置は、2019年10月以後に行う軽減対象資産の譲渡等には適用されない。

■食品の予約販売である場合
・予約販売に関する経過措置の対象は「書籍その他の物品」とされているため、飲食料品であっても、その譲渡が要件に該当する場合には経過措置の対象となる。
・旧税率を適用する経過措置は、2019年10月1日以後に行う軽減対象資産の譲渡等には適用されない。予約販売に関する経過措置の対象となるものであってもそれが飲食料品の販売である場合には、旧税率の8%ではなく、軽減税率の8%が適用される。

※国税6.3% ⇒ 6.24%
※地方税1.7% ⇒ 1.76%
















◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇

決算早期化・開示支援、株価算定・財務調査、IPOのための内部統制支援
ワンストップでサービスを提供  

2019年8月2日金曜日

8/2 勉強会:消費税 飲食料品の譲渡を行わない事業者の対応 他

1.ADW裁判、過去事例の位置付けに注目

ADW裁判について、7月30日の進行協議期日で過去の事例の位置付けなどについて裁判所の考え方が明らかにされる可能性がある。

⇒課税当局は、ADWへの課税処分は「不動産の仕入は、保有期間中に住宅貸付の賃料(非課税売上)が発生しているから共通仕入であると主張。
⇒ADWは、課税当局はかつて「不動産の仕入の最終目的は販売であり賃貸ではないから、課のみ仕入である」との解釈を示しており、この解釈は平成7年と9年の事案として課税当局の内部資料に書かれていたとし、当該内部資料を裁判所に証拠として提出。
⇒国は上記資料は「課税当局内部でその存否が確認できない」としている。





2.非上場会社における株主総会、訴訟で決議取消となった理由は

■特定の株主に招集通知が送付されなかった事例
・全株主のうち、16%を保有する株主一名(以下、原告)に対してのみ招集通知が送付されなかった(意図的)
・決議内容:死亡代表取締役の死亡慰労金。慰労金の額を取締役会に一任する旨の決議
・原告:亡代表取締役の配偶者
・裁判所の判断:16%の大株主+決議内容に利害関係が深い株主に招集通知を送付しないのは重大な瑕疵。決議を取り消した






3.記帳代行に係る税理士の注意義務を示す

税理士が毎月の当座勘定照合表を確認する義務を怠ったことにより横領の発見が遅れたとして、協同組合が顧問税理士に賠償請求を求めた裁判。
一審の東京地裁では、会計帳簿の記帳代行の際に原資料等と突合する義務があるとまでは言えないなどと判断して、協同組合の請求を棄却。

■東京高裁の判決
経理担当者に当座勘定照合表の提示を求めることで注意義務を履行したもとの認めるとし、協同組合の控訴を棄却。税理士側の勝訴。
⇒経理担当者が作成した振替伝票の基礎となった原資料等と照合するなど、妥当性・正確性を確認する義務はあると判断。遂行するにあたり、経理担当者から資料が提供されないときは提出を促すことをもって注意義務を尽くした。




4.飲食料品のリベートの軽減税率適用可否

・「売上に係る対価の返還」⇒軽減税率
・「役務の提供に係る対価の返還」⇒標準税率
課税資産の譲渡等が軽減税率の対象であっても、販売数量等に応じて支払われる奨励金は軽減税率、早期に生産したこと等役務に応じて支払われる奨励金は標準税率となる。
⇒リベートを支払う理由、受け取る理由を十分に確認する必要がある。また、当事者間で認識を共有しておくことも肝心であり、契約書等でその旨を明らかにしておくことがひとつの方法である。





5.譲渡制限期間の満了日を「退職日」とする場合の特定譲渡制限付株式の該当性及び税務上の取扱いについて

■論点
①譲渡制限付株式割当契約の内容として、譲渡制限期間満了日を〇月〇日と確定日とするのではなく、取締役の退任日とした場合でも、特定譲渡制限付株式に該当するか。
②役員個人の所得は”退職所得”で良いか。
③法人税上は退任日の属する日の退職給与として損金として処理できるか

■結論
①確定日だけではなく、退職日等など客観的な事由に基づき定まる日でもOK
②退職に起因して譲渡制限が解除される場合は退職所得でOK
(”退任と同時に再任する場合は譲渡制限解除されない”などの設計は必要)
③退任日の属する日の退職給与として損金として処理





6.消費税:会費の取扱い

■支払った会費が税額控除の対象となるか
⇒対価性があるかないかで判定

■対価性ありの例
税務研究会の会費:税務通信の配布や会員限定WEBサービスの提供がある
⇒明らかに対価性があるため税額控除の対象となる

■対価性なしの例
同業者団体の通常会費:単に団体の存立を図るための費用
⇒対価性がないため不課税(税額控除不可)

■不明な場合
会費が不課税扱いになる場合にはその団体が構成員にその旨を通知する義務があるが
運用されていないケースも多い。その場合は個別に問い合わせて確認する必要がある。



7.消費税:フィットネスクラブなどのスポーツ施設における飲食料品の提供

ジムなどのスポーツ施設内で販売されている飲食料品の消費税の税率は?

■軽減税率制度の整理
飲食料品の譲渡:軽減税率の対象
ただし、「食事の提供(外食)」は軽減税率の対象とならない
・外食とは飲食設備(テーブルや椅子)を設置した場所で行う食事の提供。
・双方該当する場合は、販売時に消費者へ「持ち帰り(8%)」か「店内飲食(10%)」か確認する

■ジムなどのフィットネスクラブでの販売は
・休憩スペース(テーブル・椅子あり)
⇒消費者にテーブル等で飲食するかの意思確認をして判断する
・トレーニングエリアのベンチ
⇒フィットネスクラブそのものが飲食目的外施設のため、軽減税率が適用
飲食をするかの意思確認も不要
・マシンやサウナの椅子など
⇒通常飲食として使用しない設備のため軽減税率が適用
・自販機等の販売
⇒飲食させるための役務の提供は行っていない
⇒単に飲料水等を販売しているため、そばにテーブル等が設置されていても軽減税率が適用






8.(IFRS)クラウド・コンピューティング契約における顧客側の会計処理

・クラウド・コンピューティングのサービスモデルはいかに分類される
IaaS=ネットワーク等の基盤となる設備(インフラ)のみサプライヤーが提供
PaaS=インフラに加えてハードウェアやOS等のプラットフォームまでサプライヤーが提供。
SaaS=インフラ、プラットフォームに加えて、アプリケーションソフトまでサプライヤーが提供。

・SaaS契約に基づく支払いを、「サービス契約として費用処理」するか、「ソフトウェア資産を受け取る契約として資産計上」するか。

・資産計上の要件は下記いずれか。
(1)契約がソフトウェアのリースを含んでいる場合
(2)顧客がリース以外で契約開始日にソフトウェアに対する支配を獲得する場合

・(1)は単にソフトウェアにアクセスする権利のみでは足りず、顧客が、「使用方法・使用目的に関する意思決定権」を有する必要がある。
 ⇒ 具体的には、「ソフトウェアの更新時期や更新方法、あるいはハードウェアやインフラを選択する決定権を有していること」。

・(2)は特定にインフラ、ハード、ソフトについて、他者のアクセスを制限できること。
 ⇒ 要は、当該顧客専用になっていること



2019年上期M&A件数、10年ぶりの高水準

■日本企業によるM&A(合併・買収)が活発化。
・2019年上期は394件で、前年同期を67件上回り、2009年以来の高水準。
・日本企業における海外企業買収も66件と、前年同期より19件増え、海外M&Aも活発。
・上期の取引金額トップは、ソフトバンクのヤフー子会社化で4,565億円。
・M&A総額は2兆1,000億円で、前年同期(8兆9,000億円)より減。
・前年は、武田薬品工業がアイルランド大手製薬会社シャイアーを約6兆円で買収した影響。

■M&Aの目的
・少子高齢化に伴う国内市場の縮小や人手不足を背景に、シェア拡大や労働力の確保、海外事業展開が狙い。





10.第2章 自社株取引に関する税務上の留意点

■発行法人が株主から自己株式を取得
⇒利益を原資として支払った部分=みなし配当(20.42%源泉徴収)=利益積立金を減少させる
■取得後の自己株式
⇒そのまま保有し続けることも可能
⇒他社へ譲渡、買収対価として使用、役員及び従業員への報酬として使用も可能
⇒消却も可能
■高額譲渡のケース
・譲渡した株主への寄付
■低額譲渡のケース
・発行法人においてその株主からの受贈益を認識


「M&A対象企業の基礎的財務モデリング手法」
・財務モデルを作成⇒M&Aの際の妥当な価格目線を推計
・買収対象候補会社の予測FS作成⇒各期のFCFを計算
・各期のFCFからDCF法により事業価値を計算し、純有利子負債を控除⇒株主価値を計算
※上記の予測資料作成にあたり、直近のTBから仮定(ex;売上高成長率、償却費は売上に比例、回転期間は一定、運転資本の増減)をおいて計算
 これらの推計値はインタビュー等で得た情報により、各パラメーターを調整することで精緻化可能





11.米国税率引下げによるペーパーカンパニーの定義見直し

■これまでのペーパーカンパニー(PC)に関する課税
租税負担割合が30%未満のPCは、会社単位で合算課税※
※当該PCの所得を日本親会社の所得とみなして合算し、日本で課税

■出来事
米国連邦法人税率の引下げ(35%⇒21%)により、合算課税されるPCが増えてしまう懸念

■救済措置(PCの定義見直し)
以下の「現地で行われる実態のある事業の遂行上欠くことのできない機能」を担うPCは除外
(1)持株会社である一定のPC
(2)不動産を保有する一定のPC
(3)資源開発等プロジェクトに係る一定のPC




12.連結納税等摘要等の取扱いの改正ポイント
■外国子会社合算税制について
・外国関係会社ごとに適用されることから、適用計算については、外国関係会社ごとに行うのが基本的な枠組み。

⇒令和元年度税制改正において、現地で連結納税またはパススルー課税が行われている外国関係会社の適用対象金額、租税負担割合および外国税額控除等の計算について、企業集団等所得税規程を適用しないで各社別にするものと整備された。




13.連結における財務会計と管理会計の一致・不一致
■財務会計と管理会計の作成方針のパターン
(1)財管不一致型
 会計処理や勘定科目体系の違いから一致しないことを前提とする
(2)財管調整型
 不一致箇所を内容別に調査して説明する
(3)財管組替型
 元データや会計処理は一致しているが、レポート上の組替が異なる
(4)財管一致型
 財務会計と管理会計の数値が完全に一致する

⇒2014年~2015年に行われた調査では、約36%の企業が財管一致に取り組まれていた。

■どのようなしくみが効率的か?
下記のような個社―本社間および本社内の2軸で連携をとる運用ルールを構築することが、
差異把握の作業を最小化することにつながり、効率化するしくみになると考えられる。
・個社については、差異が発生する要因について都度報告する運用ルールとする
・本社については、四半期決算の頻度で部門間の定期的な共有会を開催して組織変更や財務ルール変更など影響のある内容を共有する

・差異要因ドキュメントを整備し共有管理する




14.仙台市、成長期待8社の上場支援 「未来創造企業」に認定
・仙台市は29日、株式上場を目指す仙台都市圏の8社を「仙台未来創造企業」に認定した。
・弁護士や税理士、社会保険労務士の協力を得て、上場要件となる労務、財務など内部管理体制の強化を集中支援する。
・東北では2014年以降、新規上場がなく、市はおおむね5年以内の実現を目指す。
・認定企業の8社は以下
ゼンシン/発達障害児向け放課後デイサービス
ビック・ママ/衣類補修
トーワ電機/コンピューター開発・製造・販売
トライポッドワークス/ソフトウエア開発・販売
ボールウェーブ/センサー開発・製造
ワイヤードビーンズ/ECサイト構築・雑貨企画販売
manaby/障害者就労支援

ワンテーブル/備蓄食料品製造・販売





15.無形資産
IFRSでの資産=企業が支配し、将来の経済的便益が企業に流入することが期待される資源
→無形資産は物理的実体のない、識別可能な非貨幣性資産
→物理的実体がないため、存在の立証や金額の測定が難しい

取得形態として、個別の取得、企業結合による取得、自己創設などがある
→個別の取得=ソフトウェアの取得等が該当
→企業結合による取得=のれん等
→自己創設=研究開発費等

自己創設の無形資産を認識するか否かは、支出発生のプロセスが①研究局面、②開発局面かに区分する
→①研究局面では、発生時の費用として処理
→②開発局面では下記の6要件をすべて満たした場合にのみ無形資産として認識しなければならない
・技術的に実現可能
・無形資産を完成させ、使用または売却する意図がある
・使用または売却する能力がある
・将来の経済的便益を創出する可能性が高い
・開発を完成させるための力(技術・資金面等)が十分である
・支出を信頼性をもって測定できる

→日本基準では、研究開発費はすべて発生時に費用処理するため、IFRSと日本基準のGAAP差の一つである




16.飲食料品の譲渡を行わない事業者の対応
今後は仕入についての適用税率の管理を業務フローに追加する必要がある。

■仕入(原価・経費)
①以下の勘定科目には、軽減税率が適用される課税仕入れがあるものと考えられる。
・新聞図書費 ⇒ 定期購読契約の新聞の購入(雑誌の定期購読契約については旧税率の適用に注意)
・会議費    ⇒ 会議用の弁当や菓子、飲料の購入
・接待交際費 ⇒ 中元や歳暮の贈答用の飲食品、お土産用に購入する飲食料品の購入
・広告宣伝費 ⇒ 景品として配布する飲食料品の購入
・福利厚生費 ⇒ コーヒーサーバー用のコーヒー豆やウォーターサーバー用の水の購入

②軽減税率対象品目の仕入について、請求書等に軽減税率対象品目にはその旨や税率の異なるごとに合計した税込金額の記載が
ないときは、仕入先に確認する等して追記する。

③仕入れを税率ごとに記帳する。

■申告
中小事業者は、軽減税率導入当初において、簡易課税制度の届出特例(事後選択)を利用することができる。

※課税期間の末日までの届出。申告期限ではないことに注意














◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇

決算早期化・開示支援、株価算定・財務調査、IPOのための内部統制支援
ワンストップでサービスを提供  

2019年7月30日火曜日

7/26 勉強会:親子上場の問題点 他

1.固定資産評価の取消訴訟で追加主張は可

■寺院である納税者が所有する建物(鉄骨・鉄筋コンクリート造)の固定資産税評価額が問題となっていた税務訴訟
・東京都は、建物全体を一単位として鉄筋コンクリート造の補正率を適用し、登録価格を6億8,800万円と決定。
・納税者は、鉄骨造である部分には鉄骨造の補正率を適用すべきとし、登録価格は5億8,700万円と主張。
・納税者は一審で敗訴。控訴審の中で納税者は、鉄筋及びコンクリート使用料の誤りを追加主張したうえで、登録価格は5億4,727万円であると主張。
・東京高裁は、控訴審における追加主張は裁決前置の要件を充足せず、不適法であるとして追加主張を却下。

⇒最高裁は、追加主張であっても、審査決定の取消訴訟においてその違法性を基礎づける事由として主張することが許されるべきと判断。
⇒最高裁は、東京高裁判決を棄却したうえで、本件取消訴訟を原審である東京高裁に差し戻した。




2.ヤフーに続く132条の2否認で原告敗訴

■法人税法132条の2
・組織再編成に係る行為計算否認規定

■概要
・会社名や概要は不明
・東京地裁「事業の移転及び継続という実質を備えず」と判断。原告は控訴

■争点
(1) 繰越欠損金の引き継ぎ要件を満たす点
・引継ぎ制限が適用外になるケースでも行為計算否認は適用できるのか
⇒引継ぎ制限「典型的な租税回避行為としてあらかじめ想定されるものを規定しているにすぎない」
⇒形式要件をみたしていても実質的な判断となる

(2) 「法人税の負担を不当に減少させる結果となる」か否か
・スキーム:旧子会社の吸収合併に合わせて新子会社を設立、合併と同日に旧子会社の従業員、棚卸資産、商号、役員等をすべて新子会社に引き継がせている
⇒事業の移転及び継続という実質を備えているとはいえない。ひどく不自然なスキーム
⇒繰越欠損金の引継ぎによる税負担の減少以外の合理的な目的があるとは認めがたい




3.働き方改革に資する設備も中小企業経営強化税制の対象

中小企業経営強化税制の適用要件である一定の金額要件及び販売時期要件を満たしていることを前提として、働き方改革で資する減価償却資産を対象とする。
⇒即時償却又は税額控除が認められる

■働き方改革の推進に資する減価償却資産の例
・建物附属設備
⇒生産等活動の用に直接供される工場、店舗、作業場等の中に設置させる施設(食堂、休憩室、更衣室、ロッカールーム、シャワールーム、仮眠室、トイレ等)に係る建物附属設備(電気設備、給排水設備、冷暖房設備、可動式間仕切り等)

・器具及び備品
⇒工場、店舗、作業場等で行う生産等活動のために取得されるもので、その生産等活動の用に直接供される器具備品(テレワーク用電子計算機等)、ソフトウェア(テレビ会議システム、勤怠管理システム等)



4.審判所が土地の取得費で市街地価格指数を認めず

■事例
相続により取得して土地を譲渡したことによる譲渡所得金額の計算上控除する取得費について、概算取得費か市街地価格指数等により算出した価額によるべきか争われた裁決。
⇒国税不服審判所は市街地価格指数は認められず、概算取得費とするのが相当であると判断した。

■判断内容
・措置法には土地取得費は、土地の譲渡に係る収入金額の100分の5に相当する金額(概算取得費)とする旨の規定があり、概算取得費<実額取得費の場合かつ実額取得費が証明できると時は実額取得費とする旨が規定されている。
⇒市街地価格指数もみとめられるのではないか。
⇒しかし、請求人は売買契約書等が見つからず、実額取得費を直接証明できるものを提出しなかった。過去に農地→宅地に利用形態の変化があったため、合理的に認められないとの判断となった。




5.剰余金配当の課税関係で東京高裁が注目判決

■概要
資本剰余金と利益剰余金の双方を原資とした配当をしたA社に対して、
課税当局は、その配当全額が資本と利益が混合したものとし、
全体を資本の払戻しとして課税。

■結論
東京高裁が以下の判決
資本剰余金を原資とする配当⇒資本の払戻し
利益剰余金を原資とする配当⇒剰余金の配当となり益金不算入の対象となる



6.裁決例:同族会社の行為計算の否認

■概要
A社グループ(日本を含むグローバル企業)に属するX社は
海外グループ法人B社から866億円の借り入れを行い、これにかかる
支払利息を損金算入した。
これについて税務当局は<同族会社の行為計算の否認>が適用できる
事項に該当するとして否認・更正処分を行った。

■争点
<同族会社の行為計算の否認>規定は「これを容認した場合には
法人税の負担を不当に減少させる結果となる」ような不自然・不合理な
行為=経済的合理性を欠く行為を否認するものである。
今回はX社の行為が「経済的合理性を欠いているか否か」が争われた。

■借入の理由
・多額の負債を抱えるB社の財政を健全化したい
・国内企業再編のためX社に資金を集中させる必要がある
・ユーロ・円通貨スワップ取引を終了させ手数料負担を減らしたい
・米国税制との関連で資本関係を整理する必要がある、など

■東京地裁判決
・一連の取引に「経済的合理性がない」とまでは言えないため<同族会社の行為計算の否認>
規定の適用はできないとして国の主張を退けた。

■補足
東京地裁は、「同族会社がその特性を活かした経済活動を行うことはごく自然な事柄である」とし
同族会社でなければなし得ないような行為・計算があったとしても直ちに税負担の公平が害される
ものではない、とした。
⇒納税者にとって非常に有利な判断で、本件が確定した場合には<同族会社の行為計算の否認>規定は
事実上適用の余地がなくなる。





7.消費税:10/1の0時以後も売上管理等により旧税率適用も

10/1以後の取引は新税率10%が適用されるが、
深夜営業を行っている飲食店等を考慮し、一部例外を認めている。

■原則
10/1の0時以後に行う譲渡(販売)や仕入(支払)は、
軽減税率対象資産を除き10%が適用される
⇒0時を過ぎての会計やタクシーの支払い、電車賃等

■例外
飲食店などで、自社の継続的に行う売上管理等(ルール)を踏襲している場合、旧税率を適用しても問題なし
⇒朝5時の閉店までは前日の営業日の売上としているお店など
ただし従前より継続適用している場合に限られる。




8.三菱ケミカルHD、監査法人から「KAMに相当する事項」を受領。

・連結子会社のM&Aに伴う無形資産およびのれんの計上について、その測定が複雑かつ「経営者の判断を伴う」ものであることから、監査法人が「監査上の主要な検討事項」に相当するものと判断。
・実施した監査手続について記載した。
 ⇒ 契約書閲覧、経営者との議論、取締役会報告資料の閲覧
 ⇒ 経営者が利用した外部の評価専門家への質問
 ⇒ ネットワークファームの評価専門家による検証
 ⇒ 売上収益予測の分析(過去実績及び類似企業との比較)





収益認識基準早期適用会社の開示

・収益認識基準の早期適用は28社
⇒IFRS16社、米国基準2社、日本基準10社
⇒日本基準の会社の売上高の影響は、増加:4社、減少3社、軽微2社、遡及修正1社

・開示書類で「会計方針の注記」で具体的な影響の記載がある。
例①)オープンハウス
 →不動産仲介手数料を「契約成立時点」から「物件引渡時点」へ
例②)日本オラクル
 →ライセンス販売を「契約に定める許諾期間に渡って認識」から「顧客に供された時点で認識」へ

・適用初年度の経過措置
 ①原則
 →会計方針の変更として取り扱い、過去の期間にすべて遡及適用する。
 ②容認
 →遡及適用した場合の累積的影響額を、期首の利益剰余金に加減し、期首から新たな会計方針を適用。




10.取得となる会社分割

・分離元企業は「投資の清算」or「投資の継続」によって会計処理が異なる
⇒「投資の清算」=移転損益認識
⇒「投資の継続」=移転損益認識しない
・分離先企業=パーチェス法を適用、税効果を認識
・分離元企業の税効果会計=「投資の清算」or「投資の継続」、税務上「適格」or「非適格」によって会計処理が異なる


11.収益基準下での工事契約について~工事完成基準・原価回収基準~

■収益基準公表による影響
・旧工事基準が廃止(収益基準に、「工事完成基準」「工事進行基準」という用語は無い)
・旧:成果の確実性が見込まれるか⇒新:履行義務の充足が一定期間において見込まれるか

■適用する基準の決定フロー
①工事契約が一定期間に渡り充足される履行義務に該当するか(NOなら工事完成基準)
②履行義務の充足に係る進捗度を合理的に見積もれるか(NOなら原価回収基準)
③①②ともにYESなら工事進行基準
※履行義務の充足=支配の獲得
※進捗度の見積もり方法
・アウトプット法:生産単位数といった達成成果を指標
・インプット法:コストや労働時間といった投入量を指標
⇒理論的にあるべきはアウトプット法
⇒計測が難しいので、実務上はインプット法(原価比例法等)が主

■工事完成基準
・5要件に照らして収益の認識時期を判断
(1)対価を収受する権利を有する
(2)法的所有権を有する
(3)物理的占有がある
(4)所有に伴う重大なリスクの引き受けと経済価値の享受がある
(5)検収が終了している
・不動産⇒顧客から代金の回収と鍵を渡した時点で全て充足
・受注製作ソフト⇒契約内容や検収書の受領が重要(無形かつ登記制度がなく(2)(3)が△)

■原価回収基準
・原価と同一の金額を収益計上する方法
・損益は0だが、履行義務の充足の進捗という事実を反映する
・いまだ契約に至っていないが、発生費用は実費でも回収できると考えられるケース
⇒緊急時・災害時の工事といった特殊なケースが該当




12.最近ありがちな連結納税の実務上の留意点

■連結子法人の範囲
株式会社以外の会社が設立された場合の連結法人の範囲
・合名会社、合資会社、合同会社は、普通法人のため、連結子法人の対象となる。
・一般社団法人は、連結子法人に該当しない。

■自己創設営業権
平成29年度税制改正によって、現金買収でも特定連結子法人に該当するケースが生じ、時価評価の対象資産からは、自己創設営業権が除外されている。


13.中小企業の消費税の軽減税率の特例

1.売上税額の計算の特例

(1)「小売等軽減仕入割合」の特例
■対象企業
① 軽減税率対象品目を取り扱う卸売業・小売業(他社から購入した商品を加工せずに販売する企業)
② 特例摘要期間中に簡易課税制度の特例を受けない企業
③ 課税仕入(税込)に対して、税率ごとに区分経理ができる企業
■内容
課税売上(税込)に対して、小売等軽減仕入割合(課税仕入に占める軽減税率対象分の課税仕入の割合)をかけた額を軽減対象品目の課税売上(税込)とみなして、売上税額を計算できる。

(2)「軽減売上割合」の特例
■対象企業
(1)以外の軽減税率対象品目を取り扱う企業(業種を問わない)
■内容
課税売上(税込)に、軽減税率割合(通常の10営業日分の課税売上に占める軽減税率対象分の課税売上の割合)をかけた額を軽減税率対象品目の課税売上(税込)とみなして、売上税額を計算できる。

(3)上記(1)、(2)の割合計算が難しい場合の特例
■対象企業
適用対象期間中の課税売上(税込)のうち、軽減税率対象分の課税売上が概ね50%以上の企業
■内容
A、Bの割合の計算がいずれも難しい場合、これらの割合を50%として計算できる。

2.仕入税額の計算の特例

(1)「小売等軽減売上割合」の特例
■対象企業
① 軽減税率対象品目を取り扱う卸売業・小売業
② 特例摘要期間中に簡易課税制度の特例を受けない企業
③ 課税売上(税込)に対して、税率ごとに区分経理ができる企業
■内容
課税仕入(税込)に、小売等軽減売上割合(課税売上に占める軽減税率対象分の課税売上の割合)を乗じた金額を軽減対象品目の課税仕入(税込)として、仕入税額を計算できる。

(2)「簡易課税制度」の届出の特例
■対象企業
軽減税率対象品目の扱いがある(1)以外の中小企業
「消費税簡易課税制度選択届出書」を事前に提出すれば、届出を行った課税期間から簡易課税制度を適用することができる(適用期間は2019年10月1日~2020年9月30日まで)。

■適用期限
売上税額計算の特例は、2019年10月1日から4年間
仕入税額計算の特例は、2019年10月1日から1年間の日の属する課税期間の末日まで




14.親子上場の問題点

・親子上場は欧米でほとんどみられない日本独特の資本政策
・親子上場の問題点は大きく3つ
・問題が顕在化した直近事例はヤフー(親)とアスクル(子)
1.親会社が自らの利益を優先して子会社の一般株主の利益を損なうリスク
親会社は子会社上場後も資本や人事を通じて子会社の経営に影響力を残す。
子会社の株主は不合理だと思う資本政策に対しても抵抗しにくい。

2.資金の二重取り
親会社は子会社も含めた企業価値を裏づけに上場時に市場から資金を集め、さらに子会社上場で再び資金を得るため。
東京証券取引所は新規上場ガイドブックで、「(親子上場は)新規公開に伴う利得を二重に得ようとしているものではないかと考えられ、上場審査では慎重に対応する」と説明している。

3.子会社の稼いだ利益の一部が少数株主持分利益として外部に流出する。
イオンでは連結純利益が子会社のイオンモールを下回る。



15.借入コスト

・借入コストの取り扱い
借入コスト=資金の借入に関連して発生する利息およびその他のコスト
→借入金のアレンジメントフィー等も対象に含まれる。
適格資産の取得、建設に直接起因する借入コストは取得原価を構成し、それ以外は発生時に費用処理。

・適格資産
使用または販売可能になるまでに、相当の期間を要する資産
→製造工場、投資不動産等が該当
→短期期間に大量生産する棚卸資産は対象外

・日本基準との違い
日本基準では一定の要件を満たした場合、借入コストの資産計上は認められている(容認規程)が、
IFRSの場合、該当時は資産計上がマストとなる

・中止時の取り扱い
工場建設中に、建設中止期間が生じた場合、当該期間に対応する借入コストは資産計上しない



16.軽減税率制度における中小事業者の特例

■概要
軽減制度が実施される平成31年10月1日から一定期間、売上又は仕入を軽減税率と標準税率とに区分することが困難な中小事業者に対して、売上税額又は仕入税額の計算の特例が設けられている。

※中小事業者:基準期間における課税売上高が5,000万円以下の事業者
※困難な事情:税率ごとの管理を行えなかった場合等をいい、困難の程度は問われない

■売上税額の計算の特例のポイント
・平成31年10月1日から平成35年9月30日までの期間が対象
・売上の一定割合を軽減税率の対象売上げとして売上税額を計算することができる

※一定割合
①小売等軽減仕入割合:卸売業・小売業の仕入高のうち、軽減税率の対象となる仕入高の占める割合
②軽減売上割合:通常の連続する10営業日の軽減税率対象品目の売上割合 
③50/100

■仕入税額の計算の特例のポイント
・平成31年10月1日から平成32年9月30日を含む課税期間の末日までの期間が対象
・仕入の一定割合を軽減税率の対象仕入れとして仕入税額を計算することができる
・簡易課税制度の届出の特例を適用することができる

※一定割合
①小売等軽減売上割合:卸売業・小売業の売上高のうち、軽減税率の対象となる売上高の占める割合
②軽減売上割合:通常の連続する10営業日の軽減税率対象品目の売上割合 
③50/100

※一定割合にて計算しない場合、簡易課税制度の届出の特例が適用可能














◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇

決算早期化・開示支援、株価算定・財務調査、IPOのための内部統制支援
ワンストップでサービスを提供