2011年10月30日日曜日

10/28 勉強会: 税務調査 選ばれるのにはワケがある?


お急ぎの場合は、太字・下線部分だけ読んでも、ざっと概要がつかめます。 
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1.(税務) 税務調査 書面での事前通知は見送りへ
  
積み残しとなった、平成23年度税制改正の項目の一つに、
税務調査の、事前書面通知制度 制定があったが、見送りの方向に

2.(税務)持株会と、完全支配関係の判定

持株会が一定の株式を所有している場合、法人税法上の「完全支配関係」からは外れるか?
5%未満の所有であれば、外れない

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3.(IFRS / コンバージェンス) 「連単分離」の支持大勢

・IFRSによる開示は連結ベースであるから、連結と単体とを分けて議論すべき
日本は連結だけをIFRS適用とし、上場企業の一部から段階的に進めてはどうか
・連単問題の要は単体を開示させるか否か。開示義務は不要。
⇒大勢は「連単分離」支持
⇒日本基準をIFRSに近付けることも大事。その方向性を明確にすべき
   
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4.(税務 / 減価償却) 減価償却見直し等は24年4月1日以後開始事業年度から

250%定率法⇒200%定率法 の改正(23年度税制改正大綱に上がっていたもの)は、24年4月1日以後開始事業年度から適用される見込。

5.(税務 / 消費税) 預金管理を行う工場等の課税区分について
 
・課税製品のみを製造する製造業を営む企業
・工場等で預金管理

この場合、預金利息の課税区分は?

① 「共通対応」
② 「課税売上のみ対応」

工場等では課税売上と非課税売上が生じることとなるため、販管費にかかる課税区分は厳密にいえば「共通対応」。

しかし、工場等で生じた預金利息は、一般的に本社に帰属するものと考えられることから、非課税売上はないものとし、課税区分を「課税売上にのみ対応」するものとして差し支えない。
 
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6.IFRS対応への理論武装 (第1弾 有形固定資産の減価償却)

Ⅰ.日本基準→「細則」
  IFRS→「原則主義」 
 ☆原則的な考え方のみ定め、解釈や判断は各社に委ねる

Ⅱ.解釈や判断について、監査や株主に説明できる準備  
 ☆理論武装が大事

Ⅲ.現在の基準がIFRSに―
①準拠する→「変更しない」理由
②準拠しない→「変更する」の理由
③準拠しないけど→「変更しない」理由・・・重要性が低いので等

Ⅳ.有形固定資産の論点
取得価額
減価償却方法
耐用年数
残存価格等

7.(税務) 税務調査の周期と対象の選定 
  
 ①調査の周期
  ・大企業:毎年、数か月間が多い
  ・大企業以外:3年置きが多い 
  ・税務調査を受けるのは、約5%

 ②調査対象の選定
  ・国税庁オンラインシステム(KSKシステム)を参考に、調査部門の責任者が
決定
  ・黒字法人の方が、無所得法人よりも5倍調査を受ける確率が高い
 
  
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2011年10月23日日曜日

10/21 勉強会: 雇用促進税制 前期末雇用者数ゼロの会社でも適用可 ほか


お急ぎの場合は、太字・下線部分だけ読んでも、ざっと概要がつかめます。
 
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1.(IFRS) IFRS対応 半数がリスケ

IFRS導入を巡る実態調査では、49%の企業が適用の目標時期のリスケをすることがわかった。
リスケの背景は、自見金融担当大臣の6月談話「IFRS適用に関する検討について」。
※中断による手戻りを懸念
※「任意適用」を望む声も

2.(国際 / 税務) 富裕者及び企業の脱税

アメリカでは富裕層の緩い税制にもかかわらず、租税回避を仕組み富裕者や企業がいる。
また、それを幇助する会計事務所もある。
米国では、租税回避のためのスキームを会計事務所などが用意し、それを売買しているようだ。

3. (国際) インドでビジネスを行うにあたっての留意点Q&A(第5回)
  

①申告月
法人税は3月末で締めて申告が必要であるため、
決算月が3月以外の場合、決算を2度、締めることが必要


②源泉税
インドからの請求書について、源泉税を引かずに支払いを行った。
税務調査で指摘され、源泉税を納付したが、源泉税額をインドの企業から取り戻せるか?
⇒インドでは請求書に源泉税の記載をすることはない。
 取り戻すのは困難。
 インド企業からの請求書は、源泉税に注意。


4.(株式実務) 所在不明株主
  

株主名簿に記載された住所などに通知・催告が5年以上到達せず、かつ、剰余金の配当を受け取っていない株主。

会社法では、公告等の手続を経てその株式を売却もしくは買い取ることができる。
ただし、そこで得た代金は元の株主への支払いに備えて準備しておく必要がある(時効は10年)。

  
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5.(税務 / 所得税) 非居住者に支払う不動産賃借料の源泉徴収について

・非居住者が保有するビル・マンションの入居者は家賃支払の際、原則としてその支払額に対し、20%の源泉徴収義務を負う。

・ただし、その不動産を自己や親族の「居住用」として借りた場合等は源泉徴収義務が生じない

・不動産の貸手が非居住者であるかどうかの調査責任は、原則として借手側にある。

6.(税務 / 雇用) 雇用促進税制 前期末雇用者数ゼロの会社でも適用可
  

前期末雇用者数がゼロの会社については、以下の2要件は充足しているものとして、
税額控除の適用可否を判断することが出来る。

①雇用者の増加人数/前期末雇用者数=基準雇用割合≧10%
②当期の雇用者分給与等支給額≧前期の雇用者分給与等支給額×(1+基準雇用者割合×30%)
 
 
  

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2011年10月16日日曜日

10/14 勉強会: 会社法改正で「監査・監督委員会設置会社制度」を創設か


お急ぎの場合は、太字・下線部分だけ読んでも、ざっと概要がつかめます。
 
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1.(税務)復興雇用減税 新規雇用は不要

 
・復興雇用減税 ⇒ 被災者への支払給与の10%を法人税減税 (地域指定・上限あり)

・「被災者」を新規雇用する必要はなく、「雇用を継続」(クビにしない)でもOK

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2.(会社法) 会社法改正 現状のたたき台

社外取締役の義務化
 
②「監査・監督委員会設置会社制度」の創設
 ※監査役会設置会社と委員会設置会社の中間的制度

③社外役員の独立性強化

④インセンティブのねじれ(監査報酬を経営者が決める点)問題

3.(国際) EUの監査制度改革(案)
 

①会計事務所の体制
  ⇒ 監査の関与先以外であってもコンサルティング業務・助言業務が禁止

 
②監査の強制的交代制(9年)

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4.(税務 / 申告) 仮決算による中間申告に制限
 

・仮決算による中間申告が、一定の場合はできないこととされた。

①予定申告(前年税額の1/2を納付)の必要がない場合。
 

②仮決算による中間納付額が、予定申告による納付額を超える場合。
    ⇒ 多額の中間納付を行い、意図的に還付加算金を生じさせることを防止するための規制。
 


5.(税務 / 所得税) 平成24年以降契約分の生命保険料控除 
  
・平成24年から介護医療保険料控除を創設⇒ 生命保険料控除制度が改正される

・(現行) 一般生命5万円、個人年金5万円 合計10万円を限度に保険料控除

 (改正後) 上記+介護保険契約分が加わり、各4万円・合計12万円を限度に控除

・住民税の合計の控除額は従来通り7万円。
 
 
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2011年10月8日土曜日

10/7 勉強会: 循環取引等に関し、監査人に注意喚起 ほか



文書内の重要部分を、太字・下線で強調しています

お急ぎの場合は、太字・下線部分だけ読んでも、ざっと概要がつかめます。
 
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1.(税務)修繕手付かずでも、修正申告不要

 
震災のため、前期に引当計上していた修繕を、今期に結局行えなかった場合、修正申告不要で、今期に取崩し(益金計上)する。
 
・また「やむを得ない事情」で修繕が来期になる場合、取崩しを保留可。 

2.(税務 / 裁判)最高裁、平成16年度税制改正で、『施行日前遡及適用』を『違憲でない』と判断
 
・平成16年度税制改正(H15.12公表、H16.4.1施行)で、施行日前のH16.1.1から、土地等の譲渡損の損益通算廃止した件について、納税者から「憲法違反」との訴えあり。

・地裁では、「違憲」との判決が出るものの、高裁及び最高裁は「違憲でない」と判断。

① 税制改正の立法趣旨(資産のデフレ防止)からすると、駆け込み売却を防止することは必要
遡及したとはいえ、3ヶ月のみ

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3.(監査) 循環取引等に関し、監査人に注意喚起
 
開示書類の虚偽記載に対する課徴金の勧告事案が増加傾向
⇒その事案の中には循環取引に代表される不適切な会計処理にかかるものが多くみられる

 
不正発見に「監査の限界
・当局の検査のような権限がない

マニュアル化、形式的対応が問題

4.(IFRS) IFRSと特別損益
 
前期損益修正は廃止

5.(国際) インドでビジネスを行うにあたっての留意点Q&A
 
①インドでは駐在員事務所を含むすべての拠点で決算書に会計監査が必要
 
②固定資産の耐用年数について
  会社法:最長の年数を示し、これよりも早く償却しないと会社法違反
  会計基準:経済的耐用年数

 
③インドでは、全ての会社(※)の決算書が会社登記局において閲覧可能
 ※ 上場、非上場問わず

6.(会計)遡及適用の例外処理
 
①いずれの期間に影響するか算定不可能
②影響額の算定すら困難

 
当期首から新たな会計方針を適用
 
H24.3期の1Q決算の実例では、ほとんどが新システム稼働に絡み、棚卸資産の評価方法を変更したもの

7.(IFRS)潜在的議決権の扱い
 
IFRS:連結支配判定に考慮する
日本:連結支配判定に考慮しない


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8.(税務) 過年度遡及会計基準の導入で申告書の添付書類の改正
 
・過年度遡及会計基準を適用→法人税申告書に過年度の修正内容を記載する別表を添付する必要がある。

・記載内容は、決算上要求される注記の内容よりも詳細なものとなる。

9.(税務 / 消費税) 交際費を支出した場合の課税仕入区分

支出の目的や相手方との取引内容で判断
 
例)
・課税製品のみを製造する企業の営業担当者が、取引先を接待するために支出した交際費   
   →「課税売上にのみ要する課税仕入れ
管理部門や役員が、取引先との親睦を図るため支出する交際費
   → 「課税売上と非課税売上に共通して要する課税仕入れ

※ただし、役員であっても営業部門を統括する取締役が販売促進のために支出する交
際費は「課税売上にのみ要する課税仕入れ
 
 
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2011年10月1日土曜日

9/30 勉強会:上場企業の業績予想開示、「完全任意」に ほか


文書内の重要部分を、太字・下線で強調しています

お急ぎの場合は、太字・下線部分だけ読んでも、ざっと概要がつかめます。
 
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■(税務)売上を純額表示にした場合、消費税計算上の課税売上も、「純額」で

 


■(開示)上場企業の業績予想開示、「完全任意」に


・開示しない場合の理由説明も不要に
・東証で検討中


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■(会計)過年度遡及基準
 
表示方法の変更でも、資産及び負債並びに損益の認識または測定の変更など会計処理の変更に伴う場合は、会計方針の変更として取り扱う。


■(IFRS)FASBの減損テストの簡略化
 
「のれん」の減損テスト
第一段階として検証する質的側面での評価で、評価簡易の公正価値が簿価を下回る金額が
more-likely-than-not(どちらかといえば、恐らく)という判断を容認することとなった。
more-likely-than-not:50%超


■(税務 / 消費税)95%ルールの見直し
 
控除対象外消費税の法人税上の取扱い


資産に係るもの-課税売上割合が80%以上 ⇒損金算入(損金経理要件)
資産に係るもの-棚卸資産          ⇒損金算入(損金経理要件)
資産に係るもの-金額が20万円未満    ⇒損金算入(損金経理要件)
資産に係るもの-上記以外          ⇒繰延消費税額等として、5年以上の期間で損金経理により損金算入
経費に係るもの ⇒損金算入(ただし、交際費に係るものは交際費に加算)
 
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■ (税務 / 震災関連) 政府税調 復興対策財源の税制措置案を公表
※ 9/16に公表

法人税
・23年度改正事項(法人税率引き下げ等)とセットでの増税とするため、実質増税なし。

所得税
・増税期間5年間:11%増 or 増税期間10年間:5.5%増(いずれも課税標準は税額)
 
個人住民税均等割
・増税期間5年間:2000円増or 増税期間10年間:1000円増


■ (税務 / 相続税) 小規模宅地特例「二世帯住宅における同居親族」の取扱い

被相続人が「同居親族」で、一定の要件を満たす場合、住居に係わる相続税が軽減される。
「二世帯住宅」の場合は、「同居」に当たるか?

この場合、
①二世帯住宅の全部を親(被相続人)又はその子(相続人)が所有している
子が「同居親族」として申告をする

ことで、たとえ別生計であっても相続人である子は「同居親族」として認められる。

※ 共同住宅(アパート等)において、単身の被相続人とは別に暮らす親族が複数いるケースにも適用あり


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